先週は指導者2人が体調を壊して稽古を休みとしました。発熱と激しい咳があったので感染を防ぐ意図でしたが、せっかく指導者が複数居るにもかかわらず、家族だとこういうときに共倒れになり、休みにしなければならないのは申し訳ないとしみじみ思いました。せめても、代わりに4月の土曜稽古を1日増やすことにしました。
今回は諸手取りをテーマに、基本技と呼吸投げ、そして座り技などを5名で稽古しました。
諸手取りの初動の崩しには、大きく分けて合気上げで崩す方法と、転換で崩してから旋回して導く方法、内側に入って崩す方法があります。今回は前者2つの崩しを中心に、特に転換に重点を置いていくつか技をやってみました。
二教と入身投げは合気上げから、それ以外はほとんどが転換からの技ですが、実はほとんどの技は合気上げからでも転換からでもできます。つまり、諸手取り第二教も入身投げも一種類ではなく、複数のやり方があるのです。どちらのやり方も正解なのですが、静止して腕を取らせてやるか、合気道らしく流れの中でやるかという違いもあります。例えば自由技の場合は流れが大切で、激しい動きの中で連続して技を繰り出すので、合気上げよりも転換からの技の方が自然に相手を巻き込むのに向いています。
この転換の習得にも、最初は静止して腕を取らせたうえで、崩す原理を理解できるように稽古します。これに慣れれば、そのうち自由技でタイミングを合わせて自在に崩せるようになりますが、まずは丁寧にその原理を体に叩き込むことが肝要です。大事なことは「脱力」です。それに尽きます。
今回は立ち技でも座り技でも、転換からの呼吸投げをやってみました。立ち技ではだいぶ上手く呼吸投げができたものの、座り技ではまだ足運びに慣れず、少々修正すべき点もありました。しかし、この訓練・修正を繰り返せば、ほんの数か月で慣れて、座り技も半身半立ちもスムーズにできるようになってくることと思います。何事も繰り返すのみ。それこそが形(かた)稽古を重視する理由です。


諸手取り
- 第二教
- 入身投げ
- 転換~呼吸投げ
- 旋回~呼吸投げ
- 小手返し
- 十字投げ
- 座技転換~呼吸投げ
- 半身半立ち呼吸投げ