03-14-2024 突き小手返し

新人ばかりの当道場、木刀振りなどはもう少し先延ばしにすることにして、5級を取れるくらいになるまでは基本技のみじっくりやってもらうことにしました。そこで今回は、メジャー中のメジャー技・突き小手返しから技に入りました。

因みに、大東流でも突き小手返しはメジャーです。但し１種類に決まり切っているわけではなく、時と場合と相手によって応用が利くよう、複数のやり方があります。実は、いや「当然」というべきか、それらは現代合気道にも大いに役立ちます。

さて、小手返しでは相手の手を握ったまま背中合わせに回るような動きがありますが（この動きにも由来があります）、このとき相手を気にしていると自分の軸がずれて相手をコントロールすることができなくなります。これをうまくできないのに、受けが取りに気遣って自ら動いてしまうと、ますますその感覚をつかむことが難しくなります。

白帯の時、なかなかうまくいかず、師匠に質問したことがあります。口下手な師匠が熱意をもって教えてくれたことを今もしっかり心にとめています。
第１に腕を曲げずに伸ばす
第２に自分の軸を崩さない
そして、そのためには相手の存在を気にしないこと、目線を相手に向けないことが大事です。相手を見ると無意識に気になって軸がぶれるからです。

師匠のアドバイスは今も忠実に守り、後輩にも伝えるようにしています。残念ながらきちんとそれを聞いて自分のものにする人は僅かなのですが。