11-21-2024 肩取りと、術理の理解の重要性

だいぶ寒くなってきましたが、稽古するにはちょうど良いくらいの気温になってきました。11/21の参加者は6名だったので、細かいところもしっかり確認することができました。

苦戦しながらも身についてきた感のある二教と三教を肩取りで稽古して、だいぶ定着してきた入身投げ、それから呼吸投げに入りました。受身も少し前に比べると応用力がついてきたと感じます。

今週は、当塾だけでなく、長年お世話になっている綾瀬市合気会でも白帯の方と一緒に稽古しながら、「こういうポイントがあるんだ」と新たに気付かされることがいくつかありました。

二教・三教の極め

1つ目は、二教や三教の最後に、受けをうつ伏せにして腕を締めて極める際に、一見問題がなさそうなのになぜか効かないという事象。

二教の極め
二教の極め

「しっかり両膝で肩口を挟んで、腕を立てて弓なりに体を傾けて極める」と言ってもやはり効かないのです。
見た目ではわかりにくかったのですが、腕を立てる角度が甘く、そのせいで受けの肘が曲がってしまい効いていなかったようです。どうやら取りの男性が、受けの人に対して肩などの関節を痛めるのではないかと配慮したせいで、技が緩んで効かなかったものと考えられます。肩口は緩くて締まっておらず、腕もしっかり立てずに傾斜させ、受けとの間に距離ができて密着していなかったために極まらないという結果になったようでした。
これはある意味、優しさが仇になっただけなので、次回には修正できると思います。

 

回転投げの極め

2つ目は、回転投げの最後に投げる直前の、腕の極め方についてです。手刀で後ろ首を押さえ、もう片方の手で取りの腕を背中側で肩甲骨方向に上げることで陰陽に極めて中腰にさせたまま投げます。

回転投げの極め

通常であればこのように制されて受けは身動きが取れなくなるはずですが、先日の稽古で私が受けを取ったときには、背中側に立てられた手をぎゅっと強く握られて、その一方で腕が緩んで返し技ができる状態で、どうしてこうなったのだろうかと思いました。この経験はこれまでなかったうえに、一見では何が問題なのかわかりにくかったのですが、普段と明らかに違う感覚は手を強く握りしめられていたこと。
後で検証してみると、手を強く握ることに意識が向くだけで、技の効用がなくなってしまうということがよくわかりました。

この2つの事象から、ほんの少しの理解のずれだけで効果が大きく変わるということが理解できます。いかに術理が大切かということですね。
これらは指導する際の大きな参考になりました。

肩取り

  • 第二教
  • 第三教
  • 入身投げ
  • 三教投げ
  • 呼吸投げ(体ごと振り向いて伏せる)
  • 座技呼吸法

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