寒くなってから徐々に参加者が減る傾向にあるようで、11/27は稽古開始の時点で指導者を除いて4名でした。インフルエンザが流行していて、特に神奈川の罹患者は多いとのことなので、状況的に無理もありません。師走が近いことも影響しているでしょう。
道場生4名の内3名は12/7の演武会に参加予定で、もう1名はまだ基本動作を覚える段階でしたので、この日も前週に続いて有無を言わさず演武会の稽古となりました。後から遅れてやってきた道場生にも、受け役として協力してもらい、稽古終わりには3分間の演武をやり切れそうな雰囲気まで行きつきました。
今夏以降に入門した人を「二期生」と呼んでいますが、指導する側としては全体的に休みがちであることが残念です。忙しかったり体調が悪かったりと事情があるのはもちろんですが、いつまでも初期段階を抜け出せない状態が続くと、動作をこなすことばかりに必死になって、合気道を楽しめないのではないかと懸念しています。せっかく決意して門を叩いて来てくれたので、次の段階へ少しでも早く導きたい思いがあります。せめて週1回でも継続してくれれば、足踏みが最小限で抑えられるかもしれませんが。
一期生で入門した人の中にも、やむを得ず怪我や病気、仕事などで1~2か月休んだ人が複数居ました(今も病気のために長期休会を余儀なくされている人も居ます)。しかし、そんな一期生に今感じるのは、いずれも当初より逞しくなったことです。例えば、最初はよろよろとしながら畳を敷いていた人も、今では難なく軽々と持ち運びしていて、それは体幹がしっかりしてきた証拠なのです。
何においても地道に忠実に続けていれば、人は気付かぬうちに成長します。合気道のような反復稽古は特にそうですが、自分で成長を実感できるようになるまでにはかなりの時間を要するのです。しかし、この成長していないように感じられる初期段階に成果を求めようとすると、人は「足踏み」と勘違いしがちで、ここで痺れを切らしてやめてしまった人を数多く見てきました。
逆に、「足踏み」を必要なものと受け入れて稽古を地道に続け、ある時自らの成長を実感できるところまで到達すると、その後の進化は加速し、合気道が中毒的になってきます。それは早い人で2級か3級くらいでしょうか。道場以外でも、例えば日常の中での歩き方や身のこなしなど、合気道が生活の一部になってきたら、その兆しかもしれません。
形稽古が基本である合気道において大切なのは我流に走らないこと、言われたことを信じて続けていくことです。疑問が生じたときは迷わず質問することも必要です。
長年やっていても、ベクトルの方向がずれれば、教えに忠実にやってきた人よりも余計に時間がかかることになるし、我流を長年重ねてしまうと、もうもとの道には戻れません。
これが形稽古や反復稽古に秘められた、単純かつ奥深い意味なのだと思っています。


